オンライン展示会の開催フロー完全ガイド
ビジネスのデジタル化が進む中、オンライン展示会は企業にとって欠かせないマーケティングツールへと成長しました。新型コロナウイルスの影響で始まったオンラインでの商談の機会は、その利便性と効率性から、今や多くの企業にとって必要なマーケティング手段の1つでしょう。この記事では、オンライン展示会の開催前から開催後のフローについてご紹介いたします。
目次[非表示]
- 1.オンライン展示会を開催するには
- 1.1.オンライン展示会について調べる
- 1.2.目的と目標を設定する
- 1.3.コンセプト・テーマを固める
- 1.4.ターゲット設定する
- 1.5.予算を決める
- 1.6.メイン企画・コンテンツを考える
- 2.会期前にやるべきこと
- 3.会期中にやるべきこと
- 4.会期後にやるべきこと
- 4.1.フィードバック分析
- 4.2.ROIの測定
- 4.3.コンテンツのアーカイブ
- 5.オンライン展示会を成功させよう
オンライン展示会を開催するには
- オンライン展示会について調べる
- 目的と目標を設定する
- コンセプト・テーマを固める
- ターゲット設定する
- 予算を決める
- メイン企画・コンテンツを考える
オンライン展示会を開催するには、大きくわけて上記の6つの内容を決める必要があります。詳しい内容を見ていきましょう。
オンライン展示会について調べる
オンライン展示会を開催するにあたって、最初に行うことは「オンライン展示会を理解する」です。オンライン展示会の考え方、メリットデメリット、そして実際の運営方法等を理解し、自社にあった開催方法なのかを検討しましょう。理解までの一番の近道は、オンライン展示会業者から情報収集することです。そこで信頼できる業者を見つけることができれば、今後の運営がスムーズにいくでしょう。
目的と目標を設定する
次に行うことは、明確な目的と具体的目標を設定することです。
【目的】(例)
- 商談数の増加
- ブランド認知度の向上
- 製品の認知拡大
- 出展者を増加させる
【目標】(例)
- 会期中に20商談獲得する
- ブランド認知度を10%から20%に向上させる
- 検索ボリュームの月間平均を1,000回から1,300回に増加させる
- 出展者を200企業から集める
上記のように、目的から具体的な数値目標を設定することが効果測定を行ううえでとても重要です。
コンセプト・テーマを固める
開催する目的と目標が決まったら、オンライン展示会全体のコンセプトとテーマを決めましょう。市場調査でよく使われるフレームワークである「PEST分析」等を用いて、市場ニーズに合ったコンセプト・テーマを決めましょう。
【例1】
展示会 |
「テクノロジー介護展2024」 |
コンセプト |
「テクノロジーを活用した効率的介護」 |
概要 |
最新のテクノロジー(AI、IoT、ウェアラブルデバイス)を介護業務に組み込み、効率と質の向上が目的の製品が一堂に会するオンライン展示会 |
市場ニーズ |
高齢化社会に伴う介護ニーズの急増と、労働条件や報酬により若い人材の確保が困難である |
【例2】
展示会 |
「サステナブルな製造展2024」 |
コンセプト |
「エコフレンドリー製造」 |
概要 |
環境への影響を最小限に抑える製造方法の採用。資源の再利用、廃棄物の削減、エネルギー効率の向上などを目指したオンライン商談会 |
市場ニーズ |
昨今、世界的な環境意識の高まりから、日本国内でもSDGsに注力する企業が増えてきている |
※上記【例1】【例2】は、弊社が考えた展示会名・コンセプト等の例です
具体的に市場ニーズを分析し、業界全体の課題を解決するためのコンセプト・テーマを設定すると良いでしょう。
ターゲット設定する
開催するオンライン展示会のコンセプト・テーマから、想定されるターゲット層、ターゲットのニーズに仮説を立てます。設定したターゲットの興味を惹くコンテンツ企画を行うことが、成功するオンライン展示会のポイントです。
予算を決める
オンライン展示会の開催には様々なコストが伴います。主なコストには、プラットフォームの使用料/開発料、コンテンツ制作費、集客費用、スタッフ人件費などがあります。また、非常に重要なのが予期せぬトラブルへの予算の備えです。予算の10~15%を予備費として確保しておくことを推奨します。これにより、突発的なトラブルや追加のニーズが生じた場合でも、柔軟に対応することができます。
▼オンライン展示会の開催費用について紹介している記事はこちら▼
メイン企画・コンテンツを考える
概算の予算が決まったら、いよいよオンライン展示会のコンテンツ企画を考えましょう。魅力的で質の高いコンテンツは参加者を引きつける要素です。市場のトレンドを取り入れたり、このイベントでしか経験できないコンテンツを用意することで、来場者のエンゲージメントを高めます。
会期前にやるべきこと
会期前に必ずやるべきことが以下の2点です。
- プロモーション活動
- 出展者サポート
上記の要素は、オンライン展示会への満足度に非常に関係があります。適切なプロモーションを行い来場者数の確保し、出展者に対して手厚いサポートを行いましょう。
プロモーション活動
コンセプト・テーマ、ターゲットを定義した上で、イベントの認知度を高め、来場目標を達成するために、プロモーション活動を行いましょう。メディアへのプレスリリースや、広告出稿、LP制作、インフルエンサー活用など多角的なアプローチを行うと効果的です。
出展者サポート
オンライン展示会を開催するには、出展ブースを構築していく必要があります。リアル展示会とは違い、物理的な施工や装飾を必要とせずにCMS(管理パネル)で出展ブースを構築していきます。オンライン展示会のシステムが完成したら、出展者説明会を開催し、イベント概要や企画の趣旨、さらに、出展する際に使用するCMSの操作方法を説明する機会を作りましょう。特に、出展者サポートに関しては、オンラインに不慣れな出展者も多くいらっしゃいます。手厚いサポートを行い、出展者の満足度を向上させましょう。
会期中にやるべきこと
会期中は、メインの企画のスムーズな運営と予期せぬ事態へのサポートに注力しましょう。
- メイン企画の運営
- 当日のサポート
上記の2点を詳しく説明していきます。
メイン企画の運営
カメラ、マイク、インターネット接続など通信状態の確認や、運営スタッフとブリーフィングを行いスケジュールややることをチェックします。メイン企画がウェビナーの場合は、登壇者と事前ミーティングを行い、緊急時の対応などを行うと良いでしょう。あらゆるリスクに備えたシミュレーションを行います。
当日のサポート
当日はテクニカルサポートチームが即座に対応できるよう待機し、すべてのセッションや機能が計画通りに動作しているかをリアルタイムで監視します。スピーカーや展示者がトラブルなくプレゼンテーションを行えるよう、予備の機材やバックアッププランを用意しておくことも重要です。
また、イベントの進行に合わせて参加者とのエンゲージメントを高めるため、ソーシャルメディアでのライブアップデートや参加者同士の交流を促進するセッションを活用しましょう。
会期後にやるべきこと
オンライン展示会の会期後は、長期的な価値創出と効果的なマーケティング戦略に役立てます。
- フィードバック分析
- ROIの測定
- コンテンツのアーカイブ
上記3点を詳しく説明していきます。
フィードバック分析
展示会終了後、アンケート調査や直接インタビューを通じて参加者からのフィードバックを収集します。収集したデータは、展示会のどのコンテンツが好評だったか、どのコンテンツに改善の余地があるかを理解するために分析し、次回以降の展示会での改善策を練るための基礎データとします。
ROIの測定
参加者数、リードの質、取引成立数、参加者の滞在時間などのキーパフォーマンス指標(KPI)を使用して、展示会にかかった総投資対効果(ROI)を測定します。この分析を通じて、目標達成度を数値化し、投資した予算がどの程度の成果を生んだかを評価します。
コンテンツのアーカイブ
セッションの録画や資料をデジタルアーカイブとして保管し、参加者が後日でもアクセスできるようにします。これは、知識の共有を促進するとともに、長期的な価値を提供し、参加者にとって有益な情報源となります。さらに、アーカイブされたコンテンツは、将来的なマーケティング資料としても活用可能です。
オンライン展示会を成功させよう
計画から実施、分析に至るまでの各段階での詳細なチェックリストなど活用し、会期前~会期まで抜かりないイベント運営を心がけましょう。スムーズなオンライ展示会運営は、出展者、来場者の満足度を高め次回以降の出展や来場に繋がります。PDCAを回しながら展示会をさらに魅力的なものにしましょう。