オンライン展示会は意味がない?失敗する要因と対策をまとめました
オンライン展示会は、新型コロナウイルスの影響で多くの企業がリモートワークを強いられる中、急速に普及していきました。その潮流は、展示会業界にも大きな影響がありました。
コロナ過のオンライン展示会は、リアル展示会が開催できないための"代替案"として採用されてきましたが、現在では、リアル展示会とオンライン展示会の同時開催する"ハイブリッド展示会"や、"デジタルマーケティング"として採用を検討している企業が増加しています。
それだけに、「オンライン展示会は意味があるのか?」「ちゃんとした成果を出せるのか?」という疑問の声をよく耳にします。
この記事では、オンライン展示会が失敗する主な要因とどうのような対策を行うべきか、また成果をしっかり出せる方法をご紹介します。
目次[非表示]
- 1.そもそもオンライン展示会とは
- 2.オンライン展示会で失敗するケース
- 2.1.準備/計画不足
- 2.2.集客施策を実施していない
- 2.3.コンテンツが充実していない
- 2.4.イベント感を感じづらい
- 2.5.集めたリード、データを活用しない
- 3.これらの失敗を回避するには
- 4.オンライン展示会を活用しよう
そもそもオンライン展示会とは
オンライン展示会とは、インターネット上で開催される展示会(商談会やセミナー)のことで、物理的な場所に出向くことなくPCやスマートフォンを使って参加し、製品やサービスの紹介展示したり、ビジネスマッチングを行ったりすることができます。
▼「オンライン展示会のメリットデメリット」について詳しく知る
オンライン展示会で失敗するケース
以下に、オンライン展示会で失敗するケースをまとめました。
過去に、主催社としてオンライン展示会を企画したことがあるご担当者様、出展社としてオンライン展示会に出展したことがあるご担当者様はもちろん、はじめてオンライン展示会を企画するご担当者様は是非参考にしてみてください。
準備/計画不足
■目的とターゲットが定まっていない
会社毎に展示会を開催する目的、出展する目的は狙うべきターゲットは当然異なります。
目的とターゲットが定まっていない場合、展示会の全体的な方向性が不明確になり、効果的な戦略を立てることが難しくなります。例えば、単に「新製品の紹介」や「顧客の獲得」といった漠然とした目的では、具体的なアクションプランを立てにくくなります。
また、誰に向けて発信するのかが曖昧だと、メッセージがターゲットに響かず、集客効果が薄れてしまいます。したがって、具体的な目的を設定し、ターゲットとなるペルソナを明確にすることが重要です。
■プラットフォームを十分に検討していない
プラットフォームの選定において十分な検討がされていない場合、来場者の体験が損なわれるリスクがあります。
必要な機能(例えば、ライブストリーミングやチャット機能、ブースのカスタマイズなど)が揃っていないプラットフォームを選んでしまうと、展示会の運営がスムーズにいかなくなります。
また、使い勝手の悪いインターフェースや技術的なトラブルが頻発するプラットフォームだと、来場者の満足度が低下します。これを避けるためには、各プラットフォームの機能を比較し、実際にテスト運用を行うことが大切です。
■不測のトラブルに備えていない
さらに、不測のトラブルに備えていない場合、技術的な問題が発生した際に迅速に対応できず、展示会の運営に支障をきたす可能性があります。ネットワーク障害やサーバーダウン、システムエラーなどが発生した際に対応が遅れると、来場者の不満が高まります。
これに対処するためには、トラブル発生時の対応マニュアルを準備し、スタッフ全員がその内容を理解していることが重要です。また、専門のサポートチームを配置し、リアルタイムでの対応を可能にすることも必要です。
集客施策を実施していない
成功したオンライン展示会と失敗したオンライン展示会との違いは集客施策を実施したか否かにあります。
集客施策を行わずに十分な来場者を確保できる場合は、よっぽど会社にネームバリューがある場合か、コンテンツが非常にユニークで他では得られない魅力がある時です。それ以外は、地道に営業活動の際や、メールマガジン、ブログなどで積極的に配信し集客に努めます。
これらの条件が整っていない場合、オンライン展示会の開催には集客施策は必須です。
営業活動として顧客や見込み客に直接連絡を取り、オンライン展示会への参加を促したり、既存のメールリストを活用し、イベント情報を定期的に配信するメールマガジンも効果的です。また、会社のブログやニュースなどにイベント情報を掲載し、SEO対策を行うことで自然流入を増やすことも有効です。
集客施策を怠らずに行うことが、オンライン展示会の成功の鍵となるのです。
コンテンツが充実していない
■ブースの作り込み
リアル展示会に出展する際は、装飾会社や広告代理店、デザイン会社に依頼し、数十万から数百万円の予算をかけてブースを装飾しますが、オンライン展示会でいうブース装飾とは、コンテンツを充実させることです。
主催社から用意されたブースに、自社製品の画像、動画、資料等のコンテンツを掲載することが来場者と商談機会に繋げる方法です。ただ、プッシュ型(声かけなど)の営業ができない分、来場者が求める情報を推測して、コンテンツを選定することが重要です。
■掲載する情報の選定
自社内にある情報をとにかく多くブースに掲載するだけでは、単なる情報共有で終わってしまい問い合わせに繋がらない場合があります。
ブースに掲載するコンテンツは、量よりも質が重要です。
例えば、製品ののデモ動画を用意する、専門家によるセミナーを実施する、事例紹介のコーナーを作るなど多角的に製品やサービスをアピールすることが必要です。これにより、来場者に対して多層的なアプローチが可能となり、より高いエンゲージメントを生むでしょう。
■話題性の高いメイン企画
オンライン展示会の成功には多くの要素が影響を与えますが、その中でも特に重要なのが「メイン企画」です。メイン企画は集客にも大きく影響します。
魅力的なメイン企画があれば、ターゲットとする顧客層が自然と集まり、その結果、商談の質と量も向上する可能性が高いです。企画自体が話題になれば、次回以降の展示会での集客にも寄与し、長期的な成功に繋がります。
成功するオンライン展示会を作成するためには、製品やサービスの展示だけでなく、参加者に新しい体験や知識、洞察を提供するメイン企画が不可欠です。企画の段階からメイン企画をしっかりと考慮に入れ、その実施に必要なリソースを確保することで、オンライン展示会の成功はぐっと近づくでしょう。
イベント感を感じづらい
オンライン展示会において、「イベント感を感じづらい」という課題は、多くの企業が直面する問題です。物理的なイベントと異なり、オンラインでは来場者が会場に足を運び、実際に人と対面しながら交流することができません。このため、臨場感やイベント特有の高揚感を作り出すのが難しいのです。
物理的な制約がないオンライン展示会は、来場者は自宅や職場から簡単にアクセスできますが、その反面、集中力を維持するのが難しく、他の作業に気を取られやすいというデメリットがあります。来場者が会場の雰囲気や他の来場者との交流を楽しむことができないため、イベントとしての一体感や特別感が薄れる懸念があります。
集めたリード、データを活用しない
オンライン展示会で得られるメリットの一つは、参加者から得られる詳細なデータです。このデータを活用しないと、次回の展示会やマーケティング活動での成功は難しく、リアルでもオンラインでも展示会でも多くのチャンスを逃してしまいます。
例えば、データを分析することで、来場者がどのセッションや製品に興味を持っていたかが分かります。これに基づいて個別にフォローアップメールを送ったり、追加情報を提供したりすることで、来場者の関心を維持し、次回の展示会への参加意欲を高めることができます。
また、特定の業界や職種の来場者が多かった場合、その層に向けたカスタマイズされたマーケティングキャンペーンを展開することで、より効果的なマーケティング活動が可能になります。
これらの失敗を回避するには
- オンライン展示会の目的とターゲットの選定
- プラットフォームの検討
- トラブルシューティング
- 集客施策の計画、実施
- コンテンツ戦略の立案
- データ分析、活用
など、オンライン展示会を成功させるには、これまでに説明してきた内容を全て鑑みて計画実行する必要があります。担当者が一人二人では、十分に戦略立てて実行するにはリソースがかなり少ないと考えられます。
これらの失敗を回避する一番の近道は、"オンライン展示会のプロに相談する"ことです。
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オンライン展示会を活用しよう
オンライン展示会は、新型コロナウイルスの影響で急速に普及しました。成功するためには、目的とターゲットの明確化、適切なプラットフォーム選定、技術的トラブルへの備え、積極的な集客施策、質の高いコンテンツ提供が重要です。これらの対策を講じることで、効果的なマーケティング活動が可能になります。
今回ご紹介した失敗例からヒントをつかみ、それを次回に活かすことで、オンライン展示会は確実にその価値を高めていくでしょう。