イベント主催者必見!! 新たな展示会の収益モデルをご紹介
イベントを主催するということは、出展者からの出展費用を通じて収益を上げることです。なかには、普及啓発活動を目的としたイベントもありますが、BtoB向けのイベントではほぼほぼ「収益」を上げることが求められています。
今回は新たな展示会の収益モデルとして、「オンライン展示会」を例に主催者の売上を最大化するかについて具体的な方法をご紹介します。来場者と出展者の両方に価値をもたらすことで、ビジネスを成功させる方法を掘り下げていきます。
目次[非表示]
- 1.オンライン展示会とは
- 2.オンライン展示会を通じた収益モデル
- 2.1.【収益モデル①】出展者からの出展料
- 2.2.【収益モデル②】来場者からの参加費
- 2.3.【収益モデル③】スポンサーからの資金調達
- 2.4.【収益モデル④】アフターイベントの収益化戦略
- 3.まとめ
オンライン展示会とは
新型コロナウイルスの影響により、リモートワークの推奨やBtoBのリード獲得フローなど、イベント業界全体の在り方が大きく変わりました。
その中で、オンライン展示会は新たな展示会の形として注目されました。昨今では、デジタルマーケティングツールの一つとして、リアル展示会と共存しながら、イベント業界における重要な役割を担っています。
オンライン展示会を通じた収益モデル
オンライン展示会の主催者にとって、効果的な収益モデルを構築することは事業の成功に不可欠です。オンライン展示会は、従来の対面展示会と異なり、地理的な制限がなく、より広範囲からの参加が可能です。
オンラインでの出展や参加は、参加費や出展料の削減にも繋がり、これらを収益化の基礎とすることができます。
【収益モデル①】出展者からの出展料
価格に見合った、リターン(リード獲得等)が得られるかは出展者にとって一番重要なポイントの一つです。松竹梅の価格設定で、価格に応じたブースの大きさやプレミアム感の演出は、出展者を惹きつけ、より多くのリード獲得のチャンスを創出します。これらの方法は、主催者の収益を最大化し、出展者にとっての価値を高めるための鍵となります。
出展料の設定と価格戦略
オンライン展示会における収益化の鍵は、出展料の戦略的な設定にあります。価格は市場の需要と供給を反映し、出展者にとって魅力的な価値を提供することが求められます。
たとえば、初期の申し込みであれば20%割引、複数ブースを予約する出展者には量的割引を適用するなど、様々な価格戦略を駆使することで、出展者の参加を促進します。
プレミアムブースの提供
通常のブースよりも目立つ位置への配置や、デザイン面でのカスタマイズや拡張されたプレミアムブースの提供は、追加的な収益源となります。
例えばプレミアムブースを、通常のブース価格の1.5倍で提供することで、主催者にとっては高い収益性を持ちます。また、出展者にとっては、ブースへの注目度が増すことにより、潜在的なリードや顧客とのエンゲージメントの機会が増加するというメリットがあります。
【収益モデル②】来場者からの参加費
来場者のオンライン展示会参加には、価値あるコンテンツと魅力的な体験の機会が必須です。実践的なワークショップや充実したネットワーキングセッションは、参加費を正当化し、ビジネスの成長に寄与する重要な要素となります。
しかし、これらの価値を明確に伝え、参加者が価格に相応の投資をすることに納得できるような戦略が不可欠です。
価値あるコンテンツ
来場者が参加費を支払う大きな理由は、彼らにとっての学びと経験の価値です。オンライン展示会では、特定の業界における専門知識や最新の動向を学べるセミナーを提供し、実践的なワークショップを通じて即戦力となるスキルの獲得を促進する必要があります。
さらに、ネットワーキングのセッションでは、参加者がお互いにコミュニケーションをとり、業務上のパートナーシップや顧客基盤の拡大を図れるような環境を整えることが価値を創出します。
これらのコンテンツは、展示会のテーマや目標と密接に連携しており、来場者が自らのビジネス成長のために投資する意義を見出せるようなものであるべきです。
参加ハードルは下げる
一方で、参加費を設定することは来場者にとっての参加ハードルを高める要因にもなります。特に価格設定が高ければ高いほど、多くの来場者は価格に見合うだけの価値がイベントにあるかどうかを厳しく判断します。したがって、参加費を設定する際には、コンテンツの価値を十分に伝え、参加者にとって見合う投資であると納得してもらうことが重要です。
そのためには、高品質なスピーカーや充実したプログラムを事前に明示すること、さらには参加後のフォローアップ資料提供など、参加者に長期的な価値を提供することが求められます。
参加費がイベントの品質や機会を反映していると感じさせることができれば、参加者は費用を支払うことに対して前向きな姿勢を持ちやすくなります。
【収益モデル③】スポンサーからの資金調達
オンライン展示会では、スポンサーからの資金調達が重要な収益源となります。企業はブランドの露出とターゲットオーディエンスとの関わりを深めるために、スポンサーシップを通じてイベントに投資します。効果的なスポンサーパッケージは、展示会の価値を高めると同時に、主催者とスポンサーの双方にとっての利益を最大化します。
パートナーシップ構築
オンライン展示会を成功に導く一つの大きな要素は、スポンサーとの良好なパートナーシップです。スポンサー企業は、自社の商品やサービスを宣伝するためにオンライン展示会を活用したいと考えており、そのためにはイベント主催者との連携が必須です。
主催者はスポンサー企業に対し、イベントを通じて得られるブランドの認知度向上や新規顧客の獲得といった具体的なメリットを提供することで、スポンサーからの資金を獲得することが可能になります。
スポンサー獲得のために
スポンサー企業にイベントへの参加を決断させるには、彼らのビジネス目標を的確に捉えた提案が求められます。ここでは、具体的な数値データや事例を交えて、スポンサーが投じる費用がどのように元が取れるのか、その投資対効果(ROI)を明確に提示することが重要です。
例えば、過去のオンライン展示会でどれだけのリードが得られたか、参加した企業がどれほどのブランド認知度を獲得したかなどのデータを示すことで、スポンサーにとっての価値を具体的に伝えることができます。
このような情報を基に、スポンサーにとって魅力的なカスタマイズされたスポンサーシップパッケージを提案することで、資金調達の成功率を高めることができるでしょう。
【収益モデル④】アフターイベントの収益化戦略
オンライン展示会後の収益化は、オンデマンドコンテンツの販売やフォローアップイベントの計画を通じて実現されます。録画されたセッションの販売は、イベントの持続的な価値を提供し、参加者の関心を維持する方法です。
さらに、継続的なエンゲージメントとリピートビジネスを促進するために、フォローアップイベントや特別価格の提供が有効です。
コンテンツの販売
オンライン展示会が終了した後でも、イベントの価値を最大化することは可能です。その一つの手段が、イベントのセッションを録画し、これらのビデオや講演のスライド、ハンドアウトなどの資料をオンデマンドで販売することです。このアプローチは、イベント当日に参加できなかった興味のある人々や、セッションの内容を再度見直したいと考える参加者にとって価値があります。
こうしたコンテンツは、ウェブサイト上で販売され、参加者はいつでもどこでもアクセスして情報を得ることができます。これにより、イベント主催者はイベント終了後も継続的に収入を得ることが可能となります。
リピート参加を促す
イベント終了後の参加者との関係維持は、リピートビジネスを生み出す上で非常に重要です。このために、主催者はフォローアップイベントの開催を計画することが推奨されます。これには、特定の議題やニッチな分野に焦点を当てた小規模なオンラインセミナーや、次回の展示会に向けたディスカウントが適用される早期登録キャンペーンなどが含まれます。
例えば、ある特定の技術や業界動向に関するウェビナーを月に一度開催し、前回の大規模なイベントの参加者には特別価格を提供することができます。また、早期登録キャンペーンを利用して、次回イベントのチケットを事前に割引価格で提供することで、既存の顧客を確保し、新たな顧客を惹きつける機会を作ることができます。
これらの戦略を通じて、主催者は参加者を継続的に関与させ、安定した収益の流れを確立することができるのです。
まとめ
オンライン展示会の成功は、多角的な収益化戦略にかかっています。参加費やスポンサーシップ、広告収入に始まり、出展者との関係構築、魅力的なコンテンツの提供、そしてイベント後の戦略に至るまで、それぞれの要素が重要です。
これらを総合的に計画し、実行することで、オンライン展示会は売上をアップさせ、ビジネスにとって価値あるマーケティングツールとしての地位を確固たるものにするでしょう。